NO20『思うことから始まる』

『思うことから始まる』

松下電器(現パナソニック)の創業者・松下幸之助氏が、関西経済人会の講演にて「ダム式経営の効用」を熱心に語りました。ダムが水を溜めるように、人材や資金を溜めておき余裕を持って経営することの効用を説いた訳です。
講演が終り、参加者が質問しました。どうしたらダム式経営が出来るのでしょうか。」と。松下氏は、暫くうつむいて考え、答えました。「それは、ダム式経営をやろうと思うことです。」と。この回答に、会場からは失笑が漏れ、質問した人は、「まともに答えていない。」と思って憤然としたそうです。
ところが、この松下氏の言葉に、全身が震えるような感動を覚えた青年企業家がいました。京都セラミックを創業したばかりの、若き日の稲盛和夫氏、その人です。「そうか、思うことから始まるのか。」、深い感動の中で稲盛氏は、そのことを感得したのでした。
以後、彼は仲間8人で設立した京都セラミックを、上場大企業(現在社員7万人)にまで育て上げ、また、第二電電(現在のKDDI)を設立し経営を軌道に乗せ、最近では、日本航空(JAL)の再建を見事に成功させました。
この言葉、「思うことから始まる。」の受け止め方は様々でしょうが、夢を実現していく人生の真理が秘められていることは確かなようです。

(合志 栄一)

2014年7月1日