NO21『咲う(わらう)』

『咲う(わらう)』

天の岩戸開きの神話では、天宇受売命(あめのうずめのみこと)の踊りを見て神々が咲っだのがキッカケで、岩戸に隠れておられた天照大御神が出御され、それまで暗くなっていた高天原が明るくなったとあります。
この神話は、古事記の神代の巻に録されていますが、興味深いのは、「わらう」が、「咲う」
と書かれていることです。
古事記の編纂者が、「笑う」を「咲う」と表記したのは、古代日本人にとって、「笑い」とは生命咲くことであったからではないでしょうか。
分子生物学者で遺伝子研究の世界的権威である村上和雄先生(筑波大学名誉教授)は、「笑い」には隠れている良い遺伝子の働きをオンにして、生命の働きを活発化し、健康に資する効用が
あると説いておられます。
このような今日の最先端科学が明らかにしている生命観は、天の岩戸開きの神話が物語って
いることとピッタリ符合しています。
現象的にどんな状況であっても、笑えば生命咲き明るくなる。
このことを信じて、今年も一年明るく笑って頑張りましょう。

(合志 栄一)

2015年1月1日