令和4年6月定例県議会 (2)山口大学との連携について

1.県政と大学の連携について

(2)山口大学との連携について

次は、山口大学との連携についてです。山口県において大学との連携を進める上においては、先ず本県の基幹総合大学である山口大学との連携をしっかりしたものにすることが肝要と考えます。山口大学は、先ほど紹介しましたが、大学が持つ人材や知的資源を有効に活用し、地域社会との多様な連携と地域課題の解決に寄与する拠点施設として「地域未来創生センター」を平成27年に設置しています。また、令和4年度から9年度までの6年間を計画期間とする山口大学第4期中期目標においては、最初の項目に「地域との共創」を掲げ、「地域の抱える社会課題を共有し、地域の企業や教育機関、行政機関と協働し、産・学・公連携の知の拠点として、シンクタンク機能を果たし、優秀な人材を提供し、課題の解決に寄与することにより、地域に頼られ、地域から必要とされる魅力ある大学をめざします。」と明記して、地域連携・地域貢献の姿勢を強く打ち出しています。そして実際、大学の先生方は、県内自治体の各種審議会や委員会等の委員になるなどの地域貢献活動に数多く係わっていて、平成29年から令和元年度までの間の実績が、大学のホームページに公表されているのを見ますと、県関係が294件、県内の市関係が282件と、実に広範多岐にわたり数多く県及び市の施策に山口大学が係わっていることが伺われます。また、炭鉱とセメントの町として知られた宇部市は、戦後の産業の発展とともに、ばいじんによる大気汚染が深刻化し、「灰の降るまち」といわれていましたが、地域の産・官・学・民の4者が協力して取り組む「宇部方式」により、現在の「緑と花と彫刻のまち」というキャッチフレーズ通りの美しい景観をもつまちに生まれ変わりました。その「宇部方式」と言われる取組には山口大学の医学部、工学部の先生方の尽力指導があったことは広く知られていまして、山口大学の歴史における地域課題解決、地域貢献の輝かしい事例です。
こうした山口大学の地域貢献活動が、個別的な地域課題の解決のみならず県全体の重要課題の解決も志向するようになるのは当然の成り行きで、山口大学の関係者は、県の総合計画の策定や重要政策の形成に最初の段階から係ることにより、更によりよい県政の実現に寄与できるとの思いがあるようです。
そこでお尋ねです。県政における政策の形成と推進において山口大学との連携を一層進めるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

(部長答弁)