大崎クールジェン訪問記

大崎クールジェンとは

今年の4月16日、大崎クールジェン(株)のプロジェクトを視察しました。
このプロジェクトを視察するのは、平成26年の2月、令和6年の1月についで3度目です。この度は、自民党の藤生県議と一緒に視察しました。
大崎クールジェン(株)は、中国電力(株)と電源開発(株)が、共同出資で設立した会社で、広島県の大崎上島町(竹原港からフェリーで渡る瀬戸内海の島の町)において「革新的低炭素石炭火力発電」の実証試験研究プロジェクト事業に取り組んでいます。

次世代の高効率火力発電―IGCC・IGFC

 そのプロジェクトの具体的な事業内容は、石炭ガス化複合発電(IGCC)の実証に始まり、CO2分離・回収型石炭ガス化複合発電(IGCC)の実証に進み、更にCO2分離・回収型石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)の実証を達成し、2050年カーボンニュートラルを見据え、次世代の高効率火力発電技術の開発と実用化を目指しています。

上関原発建設計画の変更の方向

 私は、資源エネルギー庁関係の審議会等の委員を歴任された橘川武郎先生(現国際大学学長)からこのプロジェクトのことを知らされました。
そして、上関には原発ではなく石炭ガス化複合発電所(IGCC)の建設こそ望ましいとのサゼッションを受けて、以来、県議会においてその方向での上関原発建設計画の変更を訴えてきました。

地球温暖化防止への寄与

 私は、原発ゼロ論者ではありませんが、使用済み核燃料の処理問題を未解決のまま過度に原発に依存することは避けるべきと考えています。
原発擁護の大きな理由に、発電においてCO2を排出しないことがあり、地球温暖化防止の観点から必要との意見があります。
一方、石炭火力発電は、CO2を大量に排出するということで廃止を求める動きが世界的にあります。
そうした中、大崎クールジェンプロジェクトは、排出されるCO2を90%回収する高効率の石炭火力発電を実用化しようとするもので、世界的には3割以上が石炭火力発電である現状からして、このプロジェクトは、地球温暖化防止にも大きく寄与するものと見ております。

大崎クールジェンの課題とプロジェクトへの期待

 この度の視察では、会社の副社長や担当部長から懇切な説明と施設案内をしていただきまして、確実に「革新的低炭素石炭火力発電」の実現に向けて取組が進んでいることを確認するとともに、実用化には回収したCO2の貯留や活用及びコスト等の課題があることも承知しました。
ただ、改めて大崎クールジェンプロジェクトの成果に大きな期待を持ったのは、石炭のガス化がCO2分離・回収のプロセスを経ると水素リッチガスになることでした。次世代エネルギーの主役と目されている水素が、石炭由来で生成され発電に活用されるCO2分離・回収型石炭ガス化複合発電所の社会的実装が、早く実現するよう期待が一層高まったこの度の視察でした。

 

2026年10月20日