答弁 有機農業の推進について(1)

1.有機農業推進の政策への位置付けについて【知事答弁】

合志議員の御質問のうち、私からは、有機農業推進の政策への位置付けについてのお尋ねにお答えします。

近年の地球温暖化の進行による大規模な自然災害が頻発する中、脱炭素化など地球環境への負荷低減の取組は急務であり、農業の自然循環機能を大きく増進し、農業生産に由来する環境への負荷低減が図れる有機農業の推進は、食の安心・安全はもとより、環境保全の観点からも極めて重要です。

このため、県では、これまでも化学肥料等の低減に取り組む「エコファーマー」の認定や、全国に先駆けて「エコやまぐち農産物認証制度」を創設するなど、環境への負荷低減に繋がる農業を推進してきたところです。

こうした中、国においては、持続可能な食料システムの構築に向け、令和3年に「みどりの食料システム戦略」を策定し、有機農業の取組面積の拡大などにより、食料・農林水産業の生産力の向上と持続性の両立を推進することとしています。

また、本県では、「やまぐち産業脱炭素化戦略」において、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、脱炭素化の取組を推進することとしており、農業分野においても、環境負荷低減に資する有機農業の取組を加速化していく必要があります。

このため、私は、「やまぐち未来維新プラン」に掲げる重点プロジェクトにおいて、脱炭素化を通じた持続可能な農林水産業を推進していく中で、有機農業に係る取組を強化することとしています。

この取組の具現化を図るため、「山口県有機農業推進計画」における令和12年度末の目標面積である200haの早期達成に向け、生産と消費の両面からの取組を推進してまいります。

具体的には、まず、生産拡大に向け、堆肥を活用した化学肥料の削減や、スマート農機を活用した除草技術の確立等により、生産現場への環境負荷低減技術の普及に努めます。

また、消費拡大に向け、学校給食等における食育活動との連携や、化学農薬・化学肥料の低減等により生産された「やまぐちグリーン農産物」等の普及により、消費者の理解促進に係る取組を進めます。

私は、食の安心・安全や環境保全の観点から、市町や関係団体等と連携し、生産者及び消費者のニーズに即した有機農業を積極的に推進してまいります。

その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。