答弁 2.(イ)上関町の地域振興策の実現に向けた県の役割について

上関町の地域振興策の実現に向けた県の役割について【部長答弁】

上関原発建設計画に関する事情の変化についての御質問のうち、上関町の地域振興策の実現に向けた県の役割についてのお尋ねにお答えします。

市町におけるまちづくりについては、各市町において、地域の実情や住民のニーズ等を踏まえて、主体的に実施されるものであり、県では、市町の意向を尊重し、適切な役割分担の下、連携を図りながら、広域的な事業等の実施や、市町の取組への支援を行っているところです。

上関町についても、この基本的な考え方に立って、町からの要望を踏まえ、県道の改良工事や、離島航路に対する財政支援などを行っているほか、移住・定住の促進等に連携して取り組んでいます。

さらに、町のニーズをきめ細かく把握するため、毎年、知事が市町から地域の実情や要望をお聴きする機会を設けるとともに、県民局が窓口となって市町との連携強化を図っているところです。

県としては、引き続き、こうした取組を通じて上関町の意向をしっかりと把握しながら、町の地域振興につながるよう適切な支援を行うなど、求められる役割を果たしていきたいと考えています。

 

 

答弁 1.これからの水素先進県づくりについて

これからの水素先進県づくりについて【知事答弁】

合志議員の御質問のうち、私からは、これからの水素先進県づくりについてのお尋ねにお答えします。

まず、これからの水素先進県づくりの施策体系についてです。

本県では、周南コンビナートの苛性ソーダ工場から純度の高い副生水素が生成されるという地域特性を活かして、全国をリードする「水素先進県」の実現に向けた取組を展開してまいりました。

具体的には、新たな技術開発の促進による産業振興や水素社会の実現に向けた地域づくりなどの施策を中心に、環境・エネルギー関連産業の振興に取り組んできたところです。

また、脱炭素化の潮流が速度を増す中、本県のコンビナート企業群では、脱炭素化と将来にわたって国際競争力の維持・強化を図るため、アンモニア・水素等への燃料転換などの取組の検討が進められています。

これらの取組は、「やまぐち産業脱炭素化戦略」のプロジェクトの中で、それぞれ、水素先進県の実現を目指す環境・エネルギー関連産業の振興と、次世代燃料への転換によるカーボンニュートラルコンビナートの実現として位置付け、目標の達成に向けた取組を進めているところです。

次に、これからの水素先進県づくりの具体的な進め方についてです。

まず、副生水素という地域特性を活かした環境・エネルギー関連産業の振興については、産業技術センターを核とした先進的な研究開発・事業化支援による産業振興や、燃料電池自動車の導入促進に取り組む市町への支援を通じた地域づくりなどに取り組んでまいります。

一方、周南地域のコンビナート企業では、海外からの大量の輸入を想定したアンモニアサプライチェーン構築による燃料転換に向けた検討が進められており、県としてもこうした取組をしっかりと後押ししているところです。

この取組は、現時点では石炭に代わる燃料の一部としてアンモニアを活用するものですが、2050年カーボンニュートラルに向けて、将来的には水素の利活用も想定されます。

このため、私は、アンモニアをはじめ、水素を含む次世代燃料への転換に向けた県内企業の動向も見極めながら、産業脱炭素化戦略に基づく関係施策を着実に進めてまいります。

その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。

 

 

令和5年11月定例県議会 水素先進県づくりの方向での上関原発建設計画の変更について

3. 水素先進県づくりの方向での上関原発建設計画の変更について

その3は、水素先進県づくりの方向での上関原発建設計画の変更についてであります。ここで言う水素先進県づくりの方向ということで具体的にイメージしていることは、発電の面でも水素の利活用が、実際上は水素のキャリアであるアンモニアの利活用が図られ、火力発電においてアンモニアの混焼が進み、さらに専焼に向かいカーボンフリーが実現していくというものです。

そうした方向での上関原発建設計画の変更が、どういうものになるかは明らかで、既に申し上げていることでありますが、将来的にアンモニアの混焼・専焼を視野に入れたCO2回収型の即ちカーボンフリーの石炭ガス化複合発電(IGCC)若しくは石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)への計画変更であります。この方向での計画変更は、先に述べましたが、今日、中電の経営戦略においても妥当性を持つものと見ております。

ついては、只今申し上げました方向での上関原発建設計画の変更を、山口県は中国電力に勧告すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

質問は、以上ですが、以下補足的に申し上げておきます。既に実用化されている石炭ガス化複合発電(IGCC)のひとつに、福島復興電源として福島県の勿来・広野地点に設置され2021年から営業運転を開始した勿来IGCC発電所があります。この発電所の概要を紹介した資料によりますと、福島復興への寄与ということで、雇用の面では建設時は、2地点合計2000人。その後恒久的雇用(発電所運転・運営、燃料輸送等)と定期検査時での作業者雇用を見込むとあります。また、経済的波及効果は、環境影響評価着手から運用を含めた数十年間で、福島県内に1基当たり総額800億円の経済波及効果があると試算されています。こうしたことから、IGCC若しくはIGFC発電所の設置は、上関町にとって原発に代わる地域振興策になり得るのではないかと思う次第です。

尚、岸田首相が今月1日、COP28の首脳級会合で演説し、石炭火力新設の終了を表明しましたが、それは温室効果ガスの排出削減対策が採られていない石炭火力発電所のことでありまして、IGCCやIGFCの発電所は、その対象にはならないことを申し添えます。

→(理事答弁

 

 

令和5年11月定例県議会 上関原発建設計画にかんする事情変化について

2. 上関原発建設計画にかんする事情変化について

 ア.事情の変化はないとの認識について

その2は、上関原発建設計画に関する事情の変化についてです。

私は、今年の2月県議会の一般質問において、今回同様上関原発の建設はあり得ないことを指摘して、計画変更に向けて県がリーダーシップを発揮するよう求めました。これに対し「上関原発建設計画については、事情の変化がない中で、計画変更について県が役割を果たすことは考えていない。」旨の答弁がありました。事情の変化がないというのは、「重要電源開発地点指定は引き続き有効であり、解除する考えがないとの見解が国から示されている。また、原発立地によるまちづくりを進めたいという地元上関町の政策選択は、現在も変わっていない。」とのことで、その旨答弁で述べられています。

そこでお尋ねです。

上関原発建設計画は、平成13年に電源開発基本計画への組み入れが了承され、平成16年に重要電源開発地点の指定制度が創設されてからは、その制度に基づく指定を受けた計画として今日に至っております。平成23年の福島原発事故の以前と以後とでは、重要電源開発地点の指定を受けている点は変わらなくとも、上関原発に係るエネルギー政策は大きく変化しております。このことに関しては西哲夫上関町長自身が、中国新聞の中間貯蔵施設についてのインタビューに応じて、次のように述べています。

「原発の見通しについて中電は『明確に答弁できない』、政府は『廃炉の跡地に次世代原発を造る』とする。それでは上関町は候補地にもならない。原発と中間貯蔵施設では財政や経済への効果は天と地の差がある。だが、座して待つなら衰退する、と考えた。」と。

こうした状況であっても、県は、重要電源開発地点の指定の解除がなければ、上関原発建設計画に関する事情の変化はないとの認識なのか、先ずご所見をお伺いいたします。

→(理事答弁

イ.上関町の地域振興策の実現に向けた県の役割について

次に、西町長の発言から、上関町が、現在原発に代わる地域振興策を真剣に模索していることは明らかです。こうしたことから、上関原発建設計画については、事情の変化がない中で、計画変更について県が役割を果たす考えはないとの方針は改めて、原発に代わる上関町の地域振興策の実現に向けて、県も役割を果たすべきだと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

→(部長答弁

 

 

令和5年11月定例県議会 これからの水素先進県づくりについて

1. これからの水素先進県づくりについて

その1は、これからの水素先進県づくりについてであります。

県のホームページには、「『水素先進県』の実現を目指した山口県の取組」が掲載されていますが、これには、周南コンビナートの脱炭素化への取り組みは載っていません。この取り組みは、燃焼してもCO2を出さない水素、その水素のキャリアであるアンモニアのサプライチェーン構築を、本県の代表的な石油化学コンビナートにおいて実現し、コンビナートの脱炭素化を図ろうとするものであることから、当然に取り上げられていると思っていました。ところが、そうではありませんでした。理由は、脱炭素化に向けた水素関連の取組は、脱炭素の範疇で施策対応しているので、水素先進県実現への取り組みには含めていないとのことでした。

そうしたこれまでのことはさておき、今後は、本県の水素先進県づくりの全体像には、脱炭素のための水素・アンモニア利活用に向けた取り組みも含めて施策の推進を図るべきと考えます。そこでお尋ねです、これからの水素先進県づくりの施策の体系はどう考えているのか、また、具体的にどう進めていくお考えなのか、ご所見をお伺いいたします。

→(知事答弁

 

 

答弁 1.20代・30代の若い世代の所得向上について

20代・30代の若い世代の所得向上について【部長答弁】

一億人国家シナリオと県政についてのお尋ねのうち、20代・30代の若い世代の所得向上についてお答えします。

非正規雇用については、価値観やライフスタイルに応じて多様で柔軟な働き方を選択できる一方で、正規雇用と比べ、雇用が不安定、賃金が安い、能力開発の機会が少ないなどの課題があります。
こうした課題の解決に向けては、正社員を希望する方の正社員転換を支援し、非正規雇用で働く若者の所得向上と収入安定を図ることが重要と考えています。

このため、県では、山口しごとセンターにおいて、非正規労働者の正規雇用化に向けたスキルアップ研修の実施や、雇用転換支援員によるマッチングを行うとともに、正規雇用した企業に対し支給される国のキャリアアップ助成金の活用促進を図っています。

こうした取組に併せ、非正規雇用労働者の希望や意欲・能力に応じた正規雇用への転換や、待遇改善施策の充実を図るよう、全国知事会を通じて国に要望してきたところです。

こうした中、現在、国においては、次元の異なる少子化対策の実現のための「こども未来戦略方針」を策定し、若い世代の所得向上を図るための政策として、非正規雇用の方々の正規化を促進することとしています。

具体的には、生活費等への不安なく、主体的にリスキリングに取り組むことができるよう、生活を支えるための新たな給付や融資制度の創設などについて検討されています。

県では、こうした国の検討状況を見守りながら、引き続き、若者が安心して働くことができるよう、非正規雇用で働く若者の所得向上と収入安定に取り組んでまいります。

答弁 2.普遍性のある育児休業制度について

普遍性のある育児休業制度について【部長答弁】

一億人国家シナリオと県政についてのお尋ねのうち、まず、普遍性のある育児休業制度についてお答えします。
現在、国においては、次元の異なる少子化対策の実現のための「こども未来戦略方針」を策定し、年末までに、方針の具体化を進め、戦略を策定することとされています。

この方針においては、多様な働き方と子育ての両立支援を図るため、雇用保険が適用されていない週所定労働時間20時間未満の労働者についても、育児休業給付等を受給できるよう、雇用保険の適用拡大に向け検討を進めることが示されています。

また、自営業・フリーランス等の育児期間中の経済的な給付に相当する支援措置として、国民年金の第1号被保険者について、育児期間に係る保険料免除措置を創設することとされています。

こうした中、お尋ねの育休制度を普遍性のある制度にすることについては、社会保障制度として、給付と負担の在り方も含め、国において検討されるべきものであり、県として、国に提言することは考えていませんが、子育て世帯への経済的負担の軽減等については、引き続き、国に要望を行ってまいります。

答弁 3.地方創生について

地方創生について【知事答弁】

合志議員の御質問のうち、私からは地方創生についての2点のお尋ねにまとめてお答えします。

地方創生は、自立発展できる住みよい地域を創り、東京圏から地方に人を呼び込むことで、持続可能な地方分散型の社会を実現し、そのことを通じて、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことを目指す政策です。

私は、こうした国の政策に呼応し、地域の経済の活性化や魅力の向上を図る取組を通じて、本県の活力を高めていくことが重要と考え、県としての「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、国の地方創生推進交付金なども活用しながら、総合的な取組を進めてきたところです。

この結果、企業誘致による新たな雇用の場が生まれ、移住者等が大きく増加し、中山間地域において持続可能性を高める地域づくりが進むなどの成果が上がっています。

こうした中、今般のコロナ禍を経て、国民の意識や価値観が大きく変化するとともに、デジタル化・脱炭素化などにより、社会経済の構造変革が急速に進んでおり、国においては、こうした動きに対応した、「デジタル田園都市国家構想」が新たに策定されています。

それぞれの地域が、デジタル技術の活用により、個性を生かしながら、自主的・主体的な取組を進め、東京一極集中の是正と多極化を図ることで、地方から国へのボトムアップの成長に繋げる、地方創生の新たな展開が始まっており、県としても、取組をさらに強化していかなければなりません。

このため、私は、新たな総合戦略を策定することとし、産業競争力の強化や人材の定着・移住の一層の促進など、持続可能な地域の構築に向けた取組をさらに進め、確かな成果に繋げていくこととしており、このことはお尋ねの「自律分散型統治」にも通じることになると考えています。

また、地方創生の取組を進める上で、地方の権限を高め、財政基盤を強化していくことが必要不可欠であることは、改めて申し上げるまでもありません。

とりわけ、地方の税源については、その偏在が大きな課題となっており、自治体間の財政力に大きな格差が生じていることから、国に対して、その是正に向けた積極的な取組を求めていく必要があります。

権限の面においても、提案募集方式の導入等により、一定の成果は出ているものの、まだ十分とは言えない状況です。

このため、私は、先般実施した政府要望においても、地方の安定的な財源の確保と国から地方への権限移譲を求めたところであり、今後も、全国知事会等とも連携しながら、取組を進めていきます。

私は、今後とも、国としっかり連携し、また、地方が主体的に施策を実施していく上で、必要な提案も国に行いながら、本県の実情や特性に応じた地方創生の取組を積極的に推進し、持続可能で活力に満ちた山口県の実現に取り組んでまいります。

その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。

答弁 4.不妊治療について

不妊治療について【部長答弁】

次に、不妊治療についての2点のお尋ねにお答えします。

まず、体外受精に対する助成措置についてです。
体外受精については、令和4年4月から保険適用とされるとともに、国の助成制度が廃止され、これに伴い、治療の内容によっては、保険適用前と比べ、自己負担額が増加するケースも生じたところです。

このため、国において、保険適用範囲の拡大や自己負担額の軽減を図る制度が創設されるよう、現在、政府要望や全国知事会等を通じ、国へ要望を行っているところです。

次に、人工授精に対する助成額の上限についてです。
一般不妊治療に係る助成は、初診から検査、タイミング法や排卵誘発法などの一連の治療を対象にしており、そのトータルの医療費を考慮して、助成額の上限を設定しています。

一方で、人工授精への助成については、一般不妊治療の助成に加え、さらに必要な費用に対し、助成しているものです。

現行の人工授精に対する助成額については、保険適用前は3万円であったものを、3割の自己負担額を考慮して9千円とし、保険適用前後で同程度の助成となるよう制度設計したものであり、上限額の見直しは考えておりません。

令和5年6月定例県議会 20代・30代の若い世代の所得向上について

1. 20代・30代の若い世代の所得向上について

我が国の出生率の急速な低下の背景には、「晩婚化」の進行があります。「晩婚化」は、二つの面で出生率の低下をもたらしています。一つは、結婚が遅れるという「晩婚化」が、結婚しないという「非婚化」に結びつき、生涯未婚率(50歳の時点で一度も結婚したことがない人の割合)の大幅な増加につながっているという面からです。生涯未婚率は、男性の場合、1990年は5.6%であったのが、2020年には28.3%と5倍も上昇しており、女性は1990年4.3%であったのが2020年には17.8%と4倍になっていまして、こうした非婚化の動きが、出生率に重大な影響を与えています。

もう一つは、「晩婚化」は、必然的に「晩産化」となり、「晩産化」は「少産化・非産化」に向かうという面からです。母親の第1子出生時の平均年齢の推移をみますと、1975年は25.7歳だったのが、2021年は30.9歳と5歳も高齢化しており、1970年代半ば以降我が国では晩婚化が急速に進行していることがわかります。ことに、30代後半以降になると、女性の妊娠確率の低下と高齢出産を忌避する傾向によって少産化・非産化の可能性が高まります。この結果、我が国では1990年代から、第2子や第3子を持たない「少産化」や、子どもを持たない「非産化」が進み、出生率が低下していきました。

こうしたことから明らかになってくるのは、出生率の向上のためには20代・30代の若い世代が、結婚や出産を選択する社会にしていかなければならないということであります。そして、そのためには若い世代の所得の向上と経済的安定を図るとともに、結婚・出産への支援を充実して、若い世代が結婚・出産のライフプランを描けるようにしていかなければなりません。

では、国はそのことに向けてどういう政策課題に取り組むべきなのでしょうか。ハッキリしていることは、非正規雇用の若年労働者の所得向上と収入安定を図っていくことが重要であるということです。

我が国において、晩婚化・非婚化が増加していることの社会的背景として指摘されているのは、1990年代後半以降、不安定雇用の若者が増えたことであります。なぜそうなったのかと言えば、1985年に制定された労働者派遣法が、1999年の改正で原則自由化され派遣の対象業務の制限をなくしたことが大きく影響していることは明らかです。このことにより、若い世代においても非正規雇用の労働者が増加していきました。

総務省の「平成29年就業構造基本調査」を基に作成された資料によれば、30歳から34歳の間の男性で結婚している割合は、正規雇用の場合は59%ですが非正規雇用の場合は22%となっていまして、正規と非正規を比べて結婚に関してもその格差の大きいことに愕然とします。我が国では、非正規雇用の若年労働者の多くは、結婚・出産のライフプランが描けない経済的状況の中におかれているわけで、この状況を改めることなくして出生率の向上は望むべくもありません。

そこでお尋ねです。我が国の出生率を上げていくためには、非正規雇用で働いている20代・30代の若者たちの所得向上と収入安定を図り、彼らが結婚・出産のライフプランを描けるようにしていくことが重要です。ついては、そのことに向けて労働政策に取り組むよう国に対して求めるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

(部長答弁)