答弁【5.デジタルを活用した教育の充実について】

よりよい教育環境の実現について

5.デジタルを活用した教育の充実について【知事答弁】

合志議員の御質問のうち、私からは、デジタルを活用した教育の充実についてのお尋ねにお答えします。

本県のデジタル改革をより実効性あるものとしていく上で、私は、現在の社会の最前線で、AI等の新たなデジタル技術がどのように活用され、あるいは、されようとしているのかを的確に把握し、本県の取組にも積極的に反映していくことが重要と考えています。

このため、改革に当たっては、デジタルの分野で専門的かつ最新の知見を有する3名の方に、CIO補佐官への就任を依頼し、本県のDX推進に向けた様々な取組について、助言や提案をいただいているところです。

このうち、お尋ねの教育面では、「主体的に学ぶことができる生徒の育成」と「誰一人取り残すことのない教育の実現」を目指し、本県が全国に先駆けて整備した学校のICT環境の効果的な活用方策について、教育のICT化に高い見識をお持ちの中井陽子補佐官との間で、議論を重ねています。

特に、データを活用した教育課題の解決について、検討を進めているところであり、個別最適な学び・協働的な学びの充実に向けて、中井補佐官からは、学びを可視化する手法や海外でのデータ活用事例等を御紹介いただいています。

また、その一環として、お示しのように、デジタル技術による教育支援に世界規模で取り組むマイクロソフト米国本社の副社長とも、先般、ICTを活用した教育の推進をテーマに意見交換を行いました。

この対談を通じ、生徒の様々なデータを分析することで、それぞれの学習状況やいじめ等の生徒が抱える問題を早期に把握できること、また、ICTを活かして教育の質を高めるためには教員の役割が重要であり、その能力を引き出すための支援が必要であることなどを助言いただいたところです。

こうした助言を踏まえ、今後、データに基づく個々の生徒に応じたきめ細かな指導方法の確立や、生徒の異常を早期に察知するための体制づくり、ICTの活用に係る教職員の意欲と能力の向上に向けた取組などをさらに進めてまいりたいと考えています。

私は、今後も、CIO補佐官や外部有識者からの助言・提案を参考としながら、デジタルを活用し、子どもたちの可能性を広げるとともに、誰一人取り残すことのない教育の実現を一層加速してまいります。