答弁【2.信用保証料支援事業について】

コロナ対応と経済再生について

2.信用保証料支援事業について【部長答弁】

新型コロナ資金の信用保証料支援事業についての3点のお尋ねにお答えします。

①まず、事業の延長についてです。
本事業は、コロナ禍が続く中、新型コロナ資金の据置期間が終了し返済が始まる事業者が、最大5年まで据置期間の延長を行う際に追加で生じる信用保証料を支援し、手元資金の確保により経営の安定を図ることを目的として、予算措置したものです。

今後とも、コロナ禍における県内事業者の業況や資金ニーズを的確に把握し、事業者が必要とする資金繰り支援を講じていく中で、本事業の継続について検討していくこととしています。

②次に、補助の方式についてです。
新型コロナ資金は、国の経済対策において創設された制度であり、国と信用保証協会をつなぐ全国統一システムを活用し、融資の際に国から信用保証協会に信用保証料の交付などが行われています。

このため、本県独自の制度である本事業の信用保証料の交付は、この全国統一システムの活用が困難であることから、事業者に一旦、信用保証料をお支払いいただき、その後、事業者からの申請を受けて県から補助金を交付する方式としたものです。

③次に、国の制度創設の見通しについてです。
本年11月の政府要望において、新型コロナウイルス感染症の特別要望を行う中で、返済計画等の見直しの際に追加で生じる信用保証料の支援制度の創設を求めていますが、現時点では創設されておらず、引き続き、国の動向を注視しながら、創設されるよう要請してまいります。

 

答弁【3.ア)コロナ対応融資の融資期間について】

コロナ対応と経済再生について

3.観光・宿泊関係について【部長答弁】

ア)コロナ対応融資の融資期間について

次に、観光・宿泊関係についての御質問のうち、コロナ対応融資の融資期間についてのお尋ねにお答えします。

新型コロナ資金については、国において融資期間等が定められており、県としては、制度の範囲内で、可能な限り柔軟な延長が行なわれるよう金融機関に要請することにより、月々の返済負担の軽減を図り、事業者の資金繰りを支援していきたいと考えております。

 

 

 

 

 

答弁【3.イ)観光宿泊業の将来への投資について】

コロナ対応と経済再生について

3.観光・宿泊関係について【部長答弁】

イ)観光宿泊業の将来への投資について

観光・宿泊関係についての2点のお尋ねにお答えします。

まず、観光宿泊業の将来への投資についてです。
長期化するコロナ禍の中、安心・安全意識の高まりや少人数による旅行の増加など、観光ニーズは大きく変化しており、とりわけ、誘客の基盤となる宿泊施設においては、こうした新たなニーズを的確に捉えた設備投資により、事業基盤を一層強化していくことが必要と考えています。

このため、厳しい経営環境にあっても、前向きな投資に意欲のある宿泊事業者に対し、感染防止対策の強化をはじめ、個人旅行者のニーズに対応した改修など、施設の高付加価値化や収益力向上等を図る取組を支援してきたところです。

さらに、この度の補正予算において、従来より補助上限額を大幅に引き上げた補助制度を創設するなど、事業の一層の拡充を図ることにより、宿泊事業者の大型投資も含む様々な設備投資への支援を強化することとしています。

県としては、コロナの時代の観光地域づくりを進めていくため、誘客の基盤となる宿泊施設への支援に、引き続き積極的に取り組んでまいります。

 

 

 

 

 

 

 

 

答弁【3.ウ)現場の声を踏まえた支援策の形成について 】

コロナ対応と経済再生について

3.観光・宿泊関係について【部長答弁】

ウ)現場の声を踏まえた支援策の形成について

次に、現場の声を踏まえた支援策の形成についてです。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により深刻な影響を受けている観光産業の早期回復を図るため、県では、これまで、強力な需要喚起策や、コロナの時代に対応した観光振興策など、様々な取組を進めているところです。

このような施策の推進に当たっては、これまでも県観光連盟等を通じ、宿泊事業者をはじめとした観光事業者のニーズや意見の把握に可能な限り努めているところです。

こうした中、より一層、現場のニーズや意見などを把握することができるよう、この度の補正予算において、観光事業者が直接相談できる支援窓口を県下各地に設置し、その支援体制を強化することとしたところです。
県としては、今後、この支援窓口を活用し、観光事業者の経営面や補助制度等に関する様々な相談にきめ細かく対応するとともに、現場のニーズや意見、提案などを十分考慮しながら、効果的な施策の推進を図ってまいります。

 

 

 

 

 

 

 

答弁【4.飲食関係について 】

コロナ対応と経済再生について

4.飲食関係について【部長答弁】

次に、飲食関係についてのお尋ねにお答えします。
感染症の長期化により、多くの飲食業が売上減少などの深刻な影響を受けていることから、こうした事業者の事業継続やコロナに対応した事業展開などの取組を支援しています。

まず、事業継続に向けては、売上が大きく減少した事業者に対し、法人40万円、個人20万円の支援金を二度にわたり支給しています。

この支援金は、少しでも多くの事業者を支援できるよう、売上減少要件を含め、支給要件を最大限緩和し、国や他県の同様の制度と比べて手厚い本県独自の制度としています。

また、資金繰り支援については、県制度融資において、金融機関に対し、融資期間の変更等について、制度の範囲内で可能な限り柔軟な対応を行うよう要請しているところです。

次に、コロナに対応した事業展開に向けては、国の補助制度との整合も図り、小規模な事業を対象として、手続きも簡素化した上で、通常よりも高い補助率4分の3の制度を創設し支援しています。

また、飲食店の第三者認証店のさらなる拡大により、積極的な感染対策の取組を促進し、今後、緊急事態宣言時等においても、営業時間や酒類の提供に係る制限を緩和していくとともに、ワクチン・検査パッケージ制度の活用により、人数制限を緩和することとしています。

県としては、引き続き、感染症の動向や経営環境の影響を注視しながら、飲食事業者の支援ニーズを踏まえ、事業継続やコロナに対応した事業展開への支援に取り組んでまいります。

 

 

 

 

 

 

 

答弁【5.イベント関係について 】

コロナ対応と経済再生について

5.イベント関係について【部長答弁】

ア イベントの準備費用について
イ 緊急事態宣言の指定地域外での支援について
ウ 公的イベント施設の使用料について

コロナ対応と経済再生についての御質問のうち、イベント関係についての3点のお尋ねにお答えします。

まず、イベントが中止となった場合、事業者が準備に要した費用に関する、県事業での対応についてのお尋ねですが、県主催イベントについては、準備に要した費用が確認できた場合は、原則、必要な金額を支払うこととしています。

次に、感染拡大に伴い、イベントを中止する場合は、緊急事態宣言等の都道府県と同様にイベント主催者に補助金等の支援をすべきとのお尋ねについてです。

国においては、緊急事態宣言等の都道府県において、宣言等の期間中に開催予定であった公演等のイベントを中止・延期した場合、キャンセル料等の費用の一部を補助することとしています。

しかしながら、全国的な人の移動を伴うイベントについては、緊急事態宣言等の都道府県からの移動も発生することから、感染拡大防止の観点からは、これらの都道府県に限らず、全国的な対応が求められるものであり、対象要件の見直しをはじめ、国において対応すべきものと考えています。
次に、利用人数制限に伴う公的イベント施設の使用料減免についてのお尋ねです。

県や市町などの施設使用料の減免については、条例等に基づき、各施設管理者において対応すべきものと考えています。

なお、イベントの開催については、昨年9月から、人数上限や収容率の要件が定められ、5千人以下のイベントであっても、大声での歓声等が想定される場合は、収容率の上限が50%以内とされてきましたが、今般、「大声あり」の定義が見直され、今後は、基本的に、収容定員の100%までの収容が可能となっています。

 

 

 

 

 

 

答弁【5.エ)需要喚起への要望について 】

コロナ対応と経済再生について

5.エ)需要喚起への要望について【部長答弁】

次に、イベント関係についてのお尋ねのうち、需要喚起への要望についてお答えします。

県では、地域の消費需要喚起を図るため、今年度、「小規模事業者応援キャンペーン」として、商工会や商工会議所、商店街等が実施する物産展や抽選会などのイベントに対する支援を行っています。

また、誘客の拡大による観光需要の回復を図るため、この度の補正予算において、市町や観光団体等が実施する、祭行事やグルメフェアなどのイベントの開催経費を助成することとしています。

県としては、こうした各地域における需要喚起の取組を積極的に支援し、交流人口の拡大と県内経済の活性化につなげてまいります。

 

 

 

 

 

令和4年2月定例県議会【1.自律分散型地域社会の形成について】

県づくりの基本的方向について

1.自律分散型地域社会の形成について

生かし合いの関係を基本とする自律分散型地域社会を形成していくことが、これからの国づくり、地域づくりの目指すべき方向であると考えます。

そこで先ず、ここで言う「生かし合いの関係を基本とする。」とは、どういうことなのか、私なりの考えを申し述べたいと思います。私は、市議、県議、市長、そしてまた県議と多年にわたり山口の地において地方政治に携わり、様々な課題に取り組み、人の世の移り変わりを見てきました。そして、私なりに到達した一つの世界観があります。それは、私たちが生きている世界は、生かし合いの関係が基本であり、その生かし合いの関係の中に位置付けられ、役割を果たすものが、存在を支持されて存続し、栄えていくということであります。裏返せば、生かし合いの関係の中に位置付けられないものは、時の経過の中で淘汰されていくとの世界観です。このことは、人や企業などの栄枯盛衰においてだけではなく、世の中の制度、仕組み、ルールなどにおいても同様で、そうしたものの改革とは、生かし合いの関係を、時代や環境の変化に対応して改め進化させていく取組であるべきであり、その妥当性は、生かし合いという観点から検証評価されるべきと考えています。

次に、自律分散型ということについてであります。ご案内のように、我が国は、明治維新を経て、徳川幕藩体制という封建制の国家から、中央集権の近代主権国家への転換を成し遂げました。この体制変革の成功により、我が国は帝国主義の時代に、欧米列強の植民地になることを回避し、帝国主義の時代における国際社会の構成単位である主権国家として世界の中で枢要な地位を占めるにいたりました。この明治以来の中央集権の統治構造は、現在も基本的に変わっていません。

思いますに、私が山口市議会議員をしていた昭和50年代は、「地方の時代」ということがしきりに強調されていました。その後、そうした主張は、地方分権を促す動きとなり、1999年(平成11年)には地方分権一括法が成立しました。さらに、2015年(平成27年)からは地方創生が担当大臣を置いて推進されて今日に至っています。このように国による地方重視の施策の推進が図られてきているのは確かですが、それが功を奏しているかといえば疑問であります。私たちは、現在の中央集権の構造を残したままでは、本格的な地方活性化はできないことを知るべきなのではないでしょうか。

今日、その中央集権管理型の統治は時代的役割を終えて、新たに自律分散型統治の国家への転換を図るべき時を迎えているのではないか。そうすることにより、日本は新たな活力を生み出し、飛躍を実現していくことが出来るのではないか。中央集権管理型の場合よりも自律分散型の方が、国を構成する地域や人、また企業や様々な団体、組織等が有する個々の力を、より引き出し発揮させることが出来るのではないか、私には、そう思えてなりません。

そういう思いの背景には、デジタル技術の進化とインターネットの普及がもたらしている組織の在り方の劇的な変化があります。これまでは、ピラミッド型にイメージされる中央集権管理型の組織が一般的でしたが、これからは、網の目でイメージされる多極分散型の組織が増えていくと見ています。その網の目多極分散型組織を成り立たせているのが、デジタル技術でありインターネットを含むネットシステムでして、そのテクノロジーに支えられた多極分散型組織は、組織構成員のマンパワーの最大化においても、課題解決の最適解の形成という面においても優れており、次第に従前のピラミッド型組織に比して優位性を持つことが周知され、広まっていくのではないかと予想しています。ただ、そのためには多極を構成する個々の存在が、組織の目的や方向性を共有し自律的に役割を果たしていくことが求められます。従って、網の目多極構造で自律分散型の組織が、これからの時代、望ましい組織の在り方になっていくと考えられ、そのことは、国の在り方においても同様なのではないかと思う次第です。

インターネットが普及し高速大容量の情報通信インフラの整備が進んでいる我が国においては、既に、ハード面においては、国の統治の在り方を、中央集権型から自律分散型に転換していく素地は整っていますし、現岸田政権が掲げるデジタル田園都市国家構想は、その環境をより望ましい方向にレベルアップしていくものと思われます。岸田総理は、自らが提唱する新しい資本主義に関して、今年の文藝春秋2月号に寄稿し、その中でデジタル田園都市国家構想を、地方を重視する「新しい資本主義」実現に向けた成長戦略の重要な柱と位置づけ、この構想実現のため、デジタル基盤を、道路・港湾・空港のように公共インフラとして整備する必要があり、海底ケーブルで日本を周回するデジタル田園都市スーパーハイウェイを3年程度で完成させ、日本中津々浦々どこにいても、高速大容量のデジタルサービスが使えるようにする旨、述べています。願わくば、私は、この地方重視の施策としてのデジタル田園都市国家構想が、これまでの中央集権管理型統治における地方重視路線の延長ではなく、その域を超えてデジタル基盤が整った国における望ましい統治構造の在り方を追求する取り組みとなることを期待するものであります。そこで、お尋ねです。

ア.都道府県を極とする自律分散型国家への移行について

その1は、都道府県を極とする自律分散型国家への移行についてであります。

私は、国の統治構造の中央集権型から自律分散型への転換は、明治維新のように一挙に体制変革するというのではなく、順を追ってだんだんにという意味での漸進的移行により転換を図っていくのが現実的で、その第一段階は、都道府県を極とする自律分散型国家への移行だと考えています。そのためには、国メニューに沿い、国査定を経た地域活性化策だけに予算が付くという在り方は、改められなければなりません。そして、それぞれの都道府県内における地域活性化策の実現及び地域課題の解決は、基本的に都道府県と域内市町とで取り組むことが出来るよう必要な財源・権限・情報の確保が保証されている仕組みの構築が図られるべきと考えます。ついては、そうしたことも含め、都道府県を極とする自律分散型国家への移行に向けて、山口県からその動きを起こしていくことを期待するものですが、このことにつきご所見をお伺いいたします。

→(知事答弁

イ.山口県における自律分散型地域社会の形成について

お尋ねその2は、山口県における自律分散型地域社会の形成についてであります。私は、デジタル技術やインターネットなどのテクノロジーが、自律分散型組織の比較優位を実現していると申し上げましたが、中国における共産党統治のツールとしてデジタル技術が駆使されていることからも明らかなように、使い方によっては、人を管理支配する強力な手段ともなるのがデジタル技術であります。要は、デジタル技術は、人の思いを形にする上において極めて優れた技術であることからして、どういう思いで、どのような地域社会を実現していくためにこの技術を活用していくのかが、政治行政に携わる者には問われることになります。そこで、そのことに関心を向け私なりに至った結論が、生かし合いの関係を基本とする自律分散型地域社会の形成を目指すのが、デジタル化によって実現すべき望ましい方向であるということです。
このことも、その方向性をもって漸進的に進めていくべきで、本県の人、企業、様々な組織、団体等のそれ自体の在り方やネットワーク、また、公共交通や医療の在り方など県民の生活にかかわる事業の仕組み、更にはオープンイノベーションなどの産業振興に係る環境整備等、本県のあらゆる分野においてそれぞれの構成単位が、デジタル技術を活用して自律分散しながら生かし合いの関係でつながっている、そういう意味での生かし合いの関係を基本とする自律分散型地域社会の形成こそ、村岡知事が目指される「活力みなぎる山口県」の実現に至る道であると考えます。ついては、このことにつきご所見をお伺いいたします。

→(副知事答弁

 

 

 

 

令和4年2月定例県議会【2.上関原発建設計画の変更】

県づくりの基本的方向について

2.上関原発建設計画の変更

上関原子力発電所の建設は、その必要性が国のエネルギー政策において薄れており、建設の可能性は将来的にないことを認めて、それに替わる発電所建設への計画変更を図ることが、原子力発電所建設計画に賛同し受け入れて国のエネルギー政策に協力してきた上関町に対して、国や県がとるべき誠意ある態度であると考えます。

国が描く電力に関するエネルギー政策の長期ストーリイが見えてきました。今日、エネルギー政策は、電力分野においても脱炭素化を図りつつ安定供給を実現していくことが求められています。この課題に応えるこれまでのシナリオは、再生可能エネルギーと原発のセットでした。それが現在、再生可能エネルギーとCO2を排出しないカーボンフリー火力発電とのセットという方向へのシナリオ変更が図られています。

その新たなシナリオに基づく長期ストーリイは、次の通りです。その1は、再生可能エネルギーによる発電の拡大を推進し、主力電源にしていく。その2は、CO2を排出しないカーボンフリー火力発電の社会的実装を進めていく。その3は、再生可能エネルギーとカーボンフリー火力発電により必要な電力が安定的に確保できるようになるまでの間、原子力発電は、補完的且つ過渡的な役割を担うベースロード電源として活用する。その4は.原子力発電は、既設の原子炉の稼働で対応できるので、原発の新増設やリプレース(建て替え)は、行わない。以上です。

このストーリイは、昨年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画(以下、略称6次エネ計画)」や、国が現在進めているエネルギー政策などから見えてくるものでして、以下そのことに関し述べていきたいと思います。

先ずストーリイその1、再生可能エネルギーの主力電源化についてであります。このことに関しては、6次エネ計画は、「再生可能エネルギーについては、主力電源として最優先の原則の下で最大限の導入に取り組む。」との方針を明記し、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等の再生可能エネルギーが、2050年の発電量で占める割合を、参考値ということではありますが、約50~60%としています。

次にストーリイその2、CO2を排出しないカーボンフリー火力発電の社会的実装についであります。再生可能エネルギーによる発電は、天候に左右されやすく出力変動が大きいので調整電源且つベースロード電源としてこれをバックアップし電力の安定供給を実現しているのが火力発電ですが、CO2の排出量が多いのが問題でした。この問題の解決なくして2050年カーボンニュートラルの実現はあり得ません。そこで現在、我が国では、CO2を出さないカーボンフリーの火力発電所の開発とその社会的実装に向けて、二通りの取り組みが進められています。一つは、燃焼してもCO2を出さない水素・アンモニアを燃料として活用した火力発電への取り組みです。もう一つは、CO2回収装置を付設した高効率石炭火力発電への取り組みです。

前者の取り組みとしては、東京電力と中部電力との折半出資会社で日本最大の火力発電会社である株式会社JERA(ジェラ)が、昨年8月から愛知県の碧南火力発電所で始めているアンモニアの燃焼試験があります。この試験は、粉状の石炭にアンモニアを混ぜて燃やす実証試験で、少量のアンモニア混焼から始めて、3年後には20%混焼を実現し、2040年代にはアンモニア100%の発電を目指しています。こうしたJERAの火力発電ゼロ・エミッション化を目指すカーボンニュートラルへの取り組みが、菅総理の就任後最初の所信表明演説における「2050年カーボンニュートラル宣言」を、リアルティあるものにしました。

後者の取り組みとしては、中国電力と電源開発が折半出資で設立した大崎クールジェン株式会社のプロジェクトがあります。これは、瀬戸内海に浮かぶ島(広島県大崎上島町)で行われているもので、石炭火力の発電効率をガス化と複合発電により究極まで高めると同時に、排出されるCO2は分離・回収してCO2の排出実質ゼロを実現しようとするものです。複合発電は二通りありましてガスタービンと蒸気タービンによる複合発電がIGCC、それに更に燃料電池を組み合わせた複合発電がIGFCです。平成28年3月から始まった実証試験は3段階ありまして第1段階では、IGCCの発電効率の向上、設備の耐久性、設備費を含む発電コストなどのすべての目標をクリア、第2段階では、IGCCの90%以上のCO2分離・回収に成功、そして、本年3月から第⒊段階に移り、IGFC実装に向けた実証実験は今年度中に完了する予定です。加えて大崎クールジェンでは、分離・回収したCO2をコンクリート素材や燃料などに再利用するカーボンリサイクル(CCUS)の技術確立に向けたプロジェクトが、2025年3月までを事業期間として進められています。

以上のようなカーボンフリー火力発電の実証試験の成果を踏まえ、今後は、カーボンフリー火力発電の実用化とその社会的実装が確実に進んでいくものと思われます。

次に、ストーリイその3、原子力発電は、補完的、過渡的なものになるについてです。これまでCO2を出さないで安定的に電力を供給する発電施設として重要視されていたのが原発でしたが、そのことはカーボンフリー火力発電においても可能になりますので、カーボンフリー火力発電の社会的実装が進んでいけば、原発の役割は、自ずと補完的、過渡的なものとなり、その必要性は次第に薄れていくことになると思われます。

このことは6次エネ計画が、2050年の電源構成見通しにおいて原子力単独の比率を示していないことからも窺えます。6次エネ計画で注目すべきは、電源構成に初めて水素・アンモニア発電が取り上げられたことです。水素・アンモニア発電は、CO2を出さないカーボンフリー火力発電でJERAがその実用化に向けて実証試験に取り組んでいることは先に紹介しましたが、その水素・アンモニア発電の電源構成比率が、2030年は1%程度とされ、2050年は参考値ということではありますが10%程度と想定されています。それに奇妙と思われますが、原子力とCO2回収型火力発電即ちカーボンフリー火力発電を一括りにして2050年におけるその電源構成を30~40%としています。こうしたことから、何が読み取れるのでしょうか。

私は、福島原発事故以後も電源のベストミックスということで「原子力発電は、電源構成比率において20~22%を将来にわたって確保していく。」とされていたエネルギー政策の基本方針の転換があったと見ています。水素・アンモニア発電やCO2回収型高効率石炭ガス化複合発電などの社会的実装を進めていくことで、敢えて未だ国民の反対が根強くある原発の新増設はなくとも、電力の安定供給と2050年カーボンニュートラルは実現できるとの判断のもと6次エネ計画は策定されたものと考えられます。原子力からカーボンフリー火力の方向へ舵を切ったことを象徴的に示しているのが、2050年における水素・アンモニア発電の電源比率10%であり、原子力の電源比率が単独で示されずカーボンフリー火力と一括りで30~40%とされたことであります。

そしてストーリイ4、原発の新増設・リプレースは、行わないについてです。このことは、ストーリイ3からも明らかなことです。国は、2050年カーボンニュートラルに向けて必要な原子力発電は、既設の原発で対応できると判断しているものと考えられます。このことは、昨年10月の6次エネ計画の策定に際して萩生田経済産業大臣が、「現時点で原子力発電所の新増設・リプレースは想定していない。」との考えを表明し、従来の政府方針を踏襲する姿勢を明確にしたことからも明らかです。2050年カーボンニュートラルの実現に既設の原発だけではなく新設の原発も必要というのであれば、新しい原発の建設・稼働には少なくとも30年前後の歳月を要することから、現時点において原発の新増設の方針を打ち出し着手しておかなければなりません。そのことを経済産業大臣が否定したことからも、国は2050年カーボンニュートラルを、原発の新増設なしに実現していくとの方針を確定していることが伺われます。それなら、2050年以降に原発の新増設があるのかということですが、カーボンニュートラルと電力の安定供給が、基本的に再生可能エネルギーとカーボンフリー火力で実現できるのであれが、その先にも原発の新増設はあり得ないのではないでしょうか。緩慢な退場、これが将来的に原発が辿る道であろうと思われます。尚、中国電力の島根3号機は建設が完成しており、既設の原発と見做していいと考えています。

以上、縷々申し上げてまいりましたが、その目的はただ一つ、上関原発の建設は、将来にわたってないという事実をわかってもらうためです。そして、原発の受け入れで町の振興を図ろうとしてきた上関町に、原発に替わる発電施設の誘致が実現するよう上関原発建設計画の変更に、県が主導して取り組むべきことを訴えるためであります。では、原発に替わる発電施設は何でしょうか。私は、それは大崎クールジェンプロジェクトで取り組まれているCO2回収型で高効率の石炭ガス化複合発電所であると考えます。

カーボンフリーの火力発電は、水素・アンモニア発電という方向もありますが、本県の場合、中国電力が取り組んでいる大崎クールジェンプロジェクトの成果であるCO2回収型のIGCC若しくはIGFCを導入する方向が妥当であることは言うまでもありません。

以上の理由から、上関原子力発電所の建設計画は、CO2回収型の石炭ガス化複合発電所(IGCC)若しくは石炭ガス化燃料電池複合発電所(IGFC)の建設計画に変更することを提案します。ついては、この上関原発建設計画の変更につき、県が主導的役割を果たすことを期待するものですが、ご所見をお伺いいたします。

私の質問は以上ですが、この度の質問は、国の総合資源エネルギー調査会の委員である橘川武郎教授(国際大学大学院)からの教示や発表しておられる見解に負うところが多いことを申し添えておきます。

→(理事答弁

 

 

令和3年11月定例県議会【1.施策の基本方針について】

コロナ対応と経済再生

1.施策の基本方針について

我が国で初めてコロナ感染者が確認されたのは昨年即ち令和2年の1月16日でした。政府はその2週間後の1月30日に、「新型コロナウイルス感染症対策本部」の設置を閣議決定しました。以来今日まで1年10か月余、コロナの感染拡大防止の対策徹底と医療提供体制の整備を最優先課題としつつ、国民の暮らしと社会経済活動も可能な限り支え維持し回していくとの方針のもと政府のコロナ対策は推進されてきました。人流抑制のための強力措置である緊急事態宣言の発出も4回ありましたが、概ね国民の理解と協力が得られ、マスクの着用、手洗い、手指消毒、検温、換気、三密回避などコロナ感染拡大防止の生活行動パターンも国全体において徹底してきていることの上に、ワクチン接種が進み今年の10月からはコロナ感染者数は大幅に激減して今日に至っております。

本県で、コロナ感染者が初めて確認されたのは昨年の3月4日で、陽性者が1名あった旨公表されています。以来、これまで全国的に第一波から第五波まであったコロナ感染拡大の波と本県も無縁ではなく、ことに昨年末から年明けの間の第三波の時は、高齢者医療施設でのクラスター発生もあり感染ピーク時には、1日88名の感染者が確認されました。また、今年の7月から9月の間の第五波は、コロナウイルスが感染力の強いデルタ株に置き換わったことからピーク時の8月は感染者が全国で2万名を超える日が続き、本県でも8月19日に119名の感染者を確認しています。これは、本県における一日当たり感染者確認数の最高値であります。

我が国のコロナ感染者累積総数は、本年12月1日現在172万7081人でそのうち1万8361人の方が亡くなられています。山口県では感染者累積総数は5792人で93人亡くなられています。こうした感染者数、死亡者数をどう評価するかは見解が分かれるところですが、私は、世界各国のコロナ動向と比較してみるとき、日本は国もそして本県も、「よく、やってきた。」と評価していいのではないかと思っています。ことに、感染リスクの中に身を置き、心が折れそうになる辛い思いを度々しながらもそれを乗り越えコロナ診断とコロナ患者への医療看護等に当たってこられた医療従事者の皆さま、新型コロナウイルスのPCR検査を所管し、クラスター発生時などにはそのことに伴う膨大な業務を地道に根気強く徹底的に遂行し、本県におけるコロナウイルスの感染拡大阻止を成し遂げてこられた保健所関係の皆さまに心から感謝と敬意を表したいと思います。

また、国が設置した翌日の令和2年1月31日に、本県は村岡知事を本部長とする山口県新型コロナウイルス感染症対策本部を設置しました。この対策本部は、これまで先般11月25日の会議を含め述べ29回の本部員会議を開催して、コロナ対処の方針決定、県民への呼びかけ、医療提供体制の整備確保、ワクチン接種の推進などコロナ対策における総合司令塔の役割を果たしてきました。村岡知事の陣頭指揮のもと健康福祉部健康増進課をはじめとする関係部課の奮闘により、本県のコロナ対策は、国の方針とも呼応しながら本県の感染状況に応じて的確かつ着実に実施され、特にワクチン接種においては全国都道府県第一位の接種率を維持するしっかりした取り組みが図られました。このことは、高く評価されていいと思います。

村岡知事は、先日11月24日の記者会見で知事選三期目出馬の決意を表明されました。「県民の命と健康を守る」コロナ対応に優れた指導力を発揮し、これまで2期にわたり着実な県政運営を推進してこられた村岡知事が、三期目を目指されることは当然の流れであり、このことを歓迎し私も微力ですが支持協力していく所存です。

さて。年が明けて行われる知事選挙においては村岡知事の三選が確実な見通しでありますが、村岡県政三期目においても、当面はコロナ対応が最優先課題として続くものと思われます。本県では、コロナ対応は、主に感染拡大の防止、県民生活の安定、県内経済の下支えの三本柱で施策の推進が図られてきました。

私は、今回は、そのうち県内経済の下支えに関し、コロナで傷んだ経済の再生という観点から思うところを述べ、所見をお伺いしたいと思います。
ご案内のように、事業経営においてコロナの影響が深刻だったのは、観光宿泊関係、飲食関係、イベント関係でした。私は、今年の10月、11月はそれらの事業者や組合等を訪ね、実情をお聞きし、これまでの国・県・市町の支援策への評価や今後への要望を伺ってまいりました。そこで確認した、どの業種にも共通していることの一つは、雇用調整助成金の特例措置が、雇用維持や事業継続の上においては、大きな役割を果たしていることでした。また、共通した懸念の声として聴いたのは、コロナ融資等で何とか当面をしのいでいる事業者の中で、返済が始まると行き詰まる事業者が、今後数多く出てくるのではないかということでした。

岸田政権が打ち出しているコロナ対応の経済政策を見ますと、目玉の一つは、令和2年度の持続化給付金の再現ともいうべき「事業復活支援金」です。この支援金は、コロナの影響が大きい中堅・中小・小規模事業者等に地域、業種を限定せず、来年3月までの事業継続の見通しが立てられるよう事業規模に応じた給付金を支給するものです。雇用調整助成金の特例措置や政府系金融機関による実質無利子・無担保融資及び危機対応融資は来年の3月末で終了する見通しです。新型コロナ特別貸付は、見直しを行った上で来年4月以降も継続する方針が示されています。

そこでお尋ねです。新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の世界的感染拡大の兆しがみられる等、未だコロナ収束の見通しが不透明な状況が続く中において、コロナの影響を深刻に受けている本県の観光宿泊、飲食、イベント等の業種の事業者が、雇用を維持し、事業継続を図り、事業の発展を志向していくためには、当面の資金手当てや将来への投資に対して行き届いたきめ細かな支援が必要であります。こうした支援への県の取組は、国の施策に呼応しながら、あるいはそれを補完する形で実施していくことが求められますが、このことにつき、先ず県の施策の基本方針についてご所見をお伺いいたします。

→(知事答弁