平成30年6月定例県議会【3.リカレント教育の推進について】

「高齢者が輝く地域づくりの推進について」
(3) リカレント教育の推進について

平成30年6月13日に開催された、安倍総理を議長とする第9回人生100年時代構想会議は、「人づくり革命 基本構想」を取りまとめました。この会議は、人生100年時代の到来を見据えて昨年9月に設置されたもので、取りまとめられた基本構想は、幼児教育の無償化、高等教育の無償化、大学改革と並んでリカレント教育を、構想実現に向けた施策の柱の一つに位置づけています。そして、そのことに関し「より長いスパンで個々人の人生の再設計が可能となる社会を実現するため、何歳になっても学び直し、職場復帰、転職が可能となるリカレント教育を抜本的に拡充する。」と述べています。
人生100年時代構想会議は、昨年の12月に中間報告をまとめていまして、そこではリカレント教育についてよりわかりやすく触れていますので、ご参考までに紹介いたします。

人生100年時代においては、これまでのような、高校・大学まで教育を受け、新卒で会社に入り、定年で退職して現役を終え、老後の暮らしを送る、という単線型の人生を全員が一斉に送るのではなく、個々人が人生を再設計し、一人一人のライフスタイルに応じたキャリア選択を行い、新たなステージで求められる能力・スキルを身につける機会が提供されることが重要である。こうした教育と社会の循環システムの中心となるのが、「リカレント教育(学び直し)」である。

 要は、人生のどの段階にあろうとも、本人が望む場合人生の再設計に向けて学び直しの機会を提供するのが、リカレント教育であります。人生100年時代が視野に入ってきた今日、特に人生の第二ステージともいうべき60歳代以降の高齢者の人生を再設計する上において、リカレント教育は、その重要性を増しており、今後、地域社会が持つべき教育的機能として不可欠のものになっていくものと思われます。
中間報告は、リカレント教育の検討を行う際に踏まえるべき視点の第二として、大学もリカレント教育の観点から、地域や産業界との連携を強化することにより、多様な教育プログラムを開発・実施し、産業振興と地域創生の核になることが求められると記しています。
そこでリカレント教育について、2点お尋ねいたします。その1、リカレント教育は、あらゆる世代に学び直しの機会を提供するものですが、特に、高齢者世代が、人生の第二ステージを再設計し実り豊かなものにしていく上において、今後その拡充が図られることが期待されます。ついては、高齢者の人生再設計支援という観点も含め、リカレント教育の拡充に本県も取り組むべきであると考えますが、ご所見をお伺いいたします。
その2、今後は大学もリカレント教育に対応していくことが求められるようになると思われます。ついては、山口県立大学におけるリカレント教育への対応方針について、ご所見をお伺いいたします。